16日午前、横浜市青葉区鉄町の住宅で、高齢男性が手と足を縛られ、血を流して死亡しているのが見つかった。神奈川県警が殺人容疑で調べている。
事件があった現場は一軒家で、幹線道路から約500メートル奥まった住宅街の端にある。車を10分ほど走らせると、東名高速道路の横浜青葉インターチェンジもある。
複数の近隣住民によると、この家には高齢の夫婦が暮らしていたという。近所に住む女性(63)によると、普段、この家は午前7時半ごろまでには雨戸が開き、早くから洗濯物が干されていることも多いという。ただ、発見当日の16日朝は雨戸が閉まっていて、「どうしたのかな」と不思議に思っていたという。「恨まれるような人たちじゃない。つつましく静かに暮らしていた」と語った。
近所に住む80代女性は、男性がバスに乗って出かけるのをよく見かけていた。会うとあいさつを交わしていたという。「顔を知っている人が、まさか事件に巻き込まれるなんて……」
住宅街は幹線道路に近く、交番もある。近所に住む80代男性と70代女性の夫婦は「大通りに面して交番も近くにあるところで、事件が起きるなんて驚いた」と話した。
別の近隣住民の男性は「治安はすごくよく、この辺はみんな鍵を開けっ放し。事件なんてあり得ないと思っていた」と言葉を失っていた。(藤田大道、加藤美帆、手代木慶)